3月3日といえば桃の節句。女の子を祝うお祭りですよね。
雛人形を飾ったり、菱餅を食べたり、日本でも古くからお祝いされているお祭りです。
華やかなお祭りですが、実は江戸時代には雛人形が禁止されていたってうわさがあります。
その噂の真相に迫っていきたいなと思います。
この記事を読むと「雛人形が江戸幕府で禁止されていたって本当?ひな祭りの食べ物、置き方あれこれ。」などがわかります。
雛人形が江戸幕府で禁止されていたって本当?


江戸時代に雛人形が禁止されている時代があったって聞いたけど、それって本当?

実は江戸時代、徳川八代将軍の徳川吉宗が出した贅沢禁止令を受けて、24cm以上の雛人形の製造や販売が禁止されたことがあるみたいだよ!
享保の改革と雛人形
江戸時代の中頃であるの享保年間(1716~1736年頃)、とても景気が良く今風でいうとバブル絶頂みたいな時期があったんですけど、その時期に京都を中心として、人間の子供くらいの大きさがある「享保雛(きょうほびな)」という雛人形がとてもはやりました。
「寛永雛」や「元禄雛」といった高級な雛人形が出回り、やがて45センチから60センチ近くもある巨大で豪華絢爛な雛人形が作られたいったみたいです。
しかし、徳川8代将軍の徳川吉宗の時代にバブルがはじけ、緊縮財政を行う必要がでました。享保の改革です。その改革の一環として享保6年(1721)7月に、雛人形のサイズを八寸(約24㎝)以下にするようにとの町触れが出されたそうです。
享保の改革といえば、なんとなく歴史の勉強で習った記憶があるのですが、
主としては幕府財政の再建が目的であったが、先例格式に捉われない政策が行われ、文教政策の変更、法典の整備による司法改革、江戸市中の行政改革など、内容は多岐に渡る。
「享保の改革」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。最終更新 2019年7月18日 (木) 17:25 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org
と、かなり大掛かりな内容の改革だったみたいですね。
結局、この後江戸幕末までは雛人形のサイズは八寸(約24センチ)以下と決められ、それ以後の時代もこの大きさが基準になっているというから面白いものです。
余談ですが、八寸といえば八寸(約24㎝)四方の杉で作った低いふちのある盆に盛りつけた料理のことをいうそうですね。
ひな祭りの食べ物の定番のハマグリ。なぜハマグリなの?

料理といえば、ひな祭りの料理の定番はちらし寿司。そして、ハマグリのお吸い物って感じですが、実はハマグリ、これも徳川吉宗が大きくかかわっているみたいなんです。
ハマグリは縁起の良い貝?
ひな祭りや婚礼にハマグリのお吸い物がよく使われますが、それはハマグリの特長に由来すると言われています。
というのもハマグリは二枚貝といって、二枚の貝が重なって閉じた格好になっている貝のことをいいます。この対になる二枚の貝殻はぴったりと重なり合いますが、それ以外の貝と合うことは絶対ないため、仲の良い夫婦を表し、女性の幸せを象徴する食べ物と言われるそうです。
それで、縁起物として、婚礼やひな祭りの料理に使われることが多いみたいです。
「婚礼のお吸い物にはハマグリを使うべし」
上述のように、縁起の良い食べ物といわれ、今でこそ高価な印象なハマグリですが、実は江戸時代には全国的にたくさん採れ、だれでも食べれる食材だったみたいです。
貧富の差がなく手に入り易かったため、徳川八代将軍の徳川吉宗が、
「婚礼のお吸い物にはハマグリを使うべし」
といいだしたことが、婚礼やひな祭りで使われるようになったという説もあり、ここでもあの徳川吉宗とひな祭りの関係が出てくるみたいですね。
男雛と女雛。置き方は左右どっちが本当?

最後に、毎年雛人形のを飾るときに迷う男雛と女雛の置き方について紹介しますね。
これはどちらが正しいかという説のひとつに、「男雛が左、女雛が右、しかし逆の場合もある」という説があるみたいです!?
さっぱりわかりませんよね。混乱してきました。
日本の伝統では「左を上位、右を下位」
日本では古来から「左が上位」という考え方があって、天皇は左、皇后さまは右といったルールがあるみたいです。
このルールから、雛人形も男雛が左、女雛が右という地域もありそうです。
西洋のマナーは日本と逆の「右上位」
これにたいして、明治時代の文明開化や戦後日本の西洋化で「左上位」から「右上位」に代わっていったと言われています。
これを受け、現在の雛人形は男雛が右、女雛が左のパターンが多くなってきています。しかし、地域によって違いもあり、どちらが正解というものはないみたいですね。
まとめ

こうしてみていくと、ひな祭りに関するエピソードにはいろいろなものがありますね。
ただ、昔も今も思いは一つ。
子供の健やかな成長を祝う、そのための行事なんだなーと思います。
今年のひな祭りにはこれらのエピソードを思い出しながら、楽しんでいただけたらと思います。